2012年3月5日 - 第7章 ワクチン実施上の注意 その13 - 特に冬場は、長距離輸送した子牛を導入牛舎に放すと、それまでトラックで水を飲めなかったので牛舎の水をがばがば飲みます。この水が冷たいと第一胃を冷やしてしまいます。腸管免疫機構の存在する小腸は、第一胃に蚊取り線香のような2重巻きの形でへばりついています。 第一胃が冷えると,第一胃の壁越しに小腸まで冷えるので,おなかを壊して下痢したり,腸管免疫機構が冷えて免疫が低下する原因になるのです。 そこで僕がお勧めするのは、到着した子牛に「ウェルカムドリンク」を差し上げるというものです。観光地のホテルなどに行くと(機会ないけど(涙))、到着時にウェルカムドリンクサービスといって、歓迎の飲み物サービスがあります。それと同じように、子牛の到着時に特製の大歓迎ドリンクを飲ませてあげよう、というものです。中身は、バケツ一杯の40℃程度のお湯に、ひとつかみ(いい加減です)のフスマ、ひとつかみの味噌(お塩でもいいです)を混ぜて飲ませるんです。これでおなかも冷やさないし,輸送時に奪われた水分と塩分を一緒に摂取できます。簡単だけど、効果は大きいですよ。だまされたと思ってやってみませんか? 前の記事 生産性を阻害する要因(病気)を抑える(7−12) | 次の記事 生産性を阻害する要因(病気)を抑える(7−14) |