2012年2月27日 - 第7章 ワクチン実施上の注意 その12 - 先に書いたとおり、肥育の導入時は1:いろんな場所から子牛がバイ菌を持ち寄る、2:導入ストレスがかかるので免疫が低下する、3:ワクチンが期待通りに効果を発揮したとしても、注射から2週間程度かかる、などの理由で大変危険な時期です。「ワクチンが期待通り効果を上げても..」と書いたのは,肥育導入期はストレスでワクチンの効果が上がりにくい、ということからです。 では、いったいどうやって大切な肥育素牛を護ればよいのでしょう?一緒に少し考えてみましょう。 まず、免疫の基本である「おなかを冷やさない」という点から考えてみます。肥育導入時は、敷料を乾燥させて暖かくしてあげることはみなさんなさっていらっしゃると思います。以前お話ししたと思いますが、「免疫の中心はおなか(腸管免疫機構)」です。そして、その温度が1℃上がると、免疫は8%強くなると言われています。逆に、1℃おなかを冷やすと8%も免疫が低下するのですね。 おなかを冷やさないためには、もう一点注意しなければなりません。それは次回お話しする「導入時の飲み水」です。 前の記事 生産性を阻害する要因(病気)を抑える(7−11) | 次の記事 生産性を阻害する要因(病気)を抑える(7−13) |