(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
前村達矢のコラム
乳房炎について考える③

コラム一覧に戻る

2021年9月24日

だらしのない性格の私ですが、コラムを書き始めるのも遅く、いつも締切当日の夜に提出しています。この話を松本先生にしたところ「締切までに出すなんてえらいね〜」と褒められました、どうやらえらかったみたいです笑

さて、前回は乳房の大まかな構造についてお話しました。今回は、もう少し細かい構造を理解する為にも、”牛乳は血液から作られる”ということについてお話をしていきたいと思います。

まずは乳房の断面の絵を見て頂ければと思います。

牛乳は、多数の乳腺胞というボールのような構造物の中で生産され、最終的には乳頭口から排出されます。

さらに、乳腺胞のひとつを拡大してみましょう。

乳腺胞は、乳腺上皮細胞、筋上皮細胞、血管で構成されている事が分かります。
これらがどのように乳の生産や排出に関わっているかというと、まず血管から乳腺上皮細胞に栄養素が運び込まれ、そこで乳の合成がされます。合成された乳は、筋上皮細胞の収縮により乳管へと運ばれていきます。

と、ここまで乳房の断面図を用いて説明してきましたが、よりイメージしやすいように立体的な乳腺胞を載せておきます。
一連の流れを簡単にまとめると、牛乳は血液を元に合成され、筋肉によって排出されるよという話でした。

|