(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
戸田克樹のコラム
第348話「ケガのもとを探そう」

コラム一覧に戻る

2021年8月25日

古い牛舎にはケガのもとがたくさん転がっています。雨風や牛のし尿で鉄柵はサビてしまうので、定期的な修理が必要になります。たまに牧場に伺う私たちのような人間が見れば気づくものでも、毎日作業されているスタッフや農家さんは気づかない、もしくは「大丈夫だろうこれくらい」と思っているうちに破損が大きくなってしまうというケースがあると思います。完全に壊れてどうしようもなければ修理するのですが、そこまで影響がない場合はやはり放置してしまうケースが多いのではないでしょうか。

しかし、柵の破損は牛舎の中で暮らす牛にとっては重大事故のもととなります。ただでさえ予想もしない事故が起きてしまうのが牛舎です。事前に予防できるものであれば、危険なものは排除しておきたいところです。月に1度でも構いませんので、「牛舎の破損がないかを確認する日」を設定し事故を未然に防いであげましょう。

こうした破損個所があれば、水を飲もうとして首に擦り傷をつくってしまうかもしれませんし、もしかしたら目を突いてしまうこともあるかもしれません。こうした事故は修繕によってある程度防ぐことができますので、事故が起きてしまう前に早めの対応を心掛けるとよいですね。

|