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蓮沼浩のコラム
第670話:死亡数の変化 その2

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2021年6月17日

 今年の家庭菜園は毎朝手入れを行っているので結構順調です。やはりほんの少しでもいいから手入れをすることは大切ですね。油断しないように頑張りたいと思います。

 令和2年(2020)人口動態統計月報年計が発表されてから、小生はすぐさま新型コロナウイルスの死亡数を確認しようとしました。

 しかし・・・・・

 どこを探しても新型コロナウイルスという項目がありません。これだけ重要な問題なのに、書いていないわけがありません。おかしいと思ってさがしてもやはりどこにも見当たりません。もしかしたら、「肺炎」や「その他の呼吸器系の疾患」に含まれているのだろうか?それとも、定期的に更新されている日々の新型コロナウイルスの発生状況の報告があるので統計を取っていないのだろうか?などと考えましたが、それも腑に落ちないので思い切って厚生労働省に電話して聞いてみました。

 すると、すぐに問題が解決です。非常に丁寧に教えてくださいました。新型コロナウイルスはまだわからないことが多いので、現在は「その他の特殊目的用コード:22200」に分類されているとのことでした。欄外にその点について言及している脚注などがあればよいのですが、そのようなものはありません。初めて人口動態統計月報年計を見た方は、どこに新型コロナウイスの死亡数が記録されているのか非常にわかりにくくなっています。

 では、2020年の新型コロナウイルスの死亡数はどのくらいだったのか?

 3,466名の方が、新型コロナウイルスによる死者となっています。この数字が多いのか少ないのか小生は答えることが出来ません。どのような視点で数字をみるかによって、印象が変わってしまうからです。新しいウイルス病で3466名の方が亡くなったと考えれば非常に多いと思いますし、新生物〈腫瘍〉の死者数391,518名と比べれば100分の1以下なので少ないようにも感じます。また、他の国との比較でも多いと感じたり少ないと感じたりもします。本当に比較する対象によって、受ける印象は大きくかわってしまいます。様々なことに対して、ひとつの数字だけで判断するのではなく、できるだけ多くの数字と比較することでより精度の高いものの見方ができるようになれると思います。とは言っても、本当に数字を評価することはとても難しいですね。

今週の動画「The pupil of the eye. 瞳孔」

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