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おいしい牛肉を求めて、三方よしの取り組み(1) |
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2012年2月28日
今回からゲストコラムを書かせていただきます
(株)サカエヤの新保(ニイホ)です。
滋賀県草津市で近江牛専門店を営んでおります。
草津市の駅前商店街の一角に「近江牛さかえや」の屋号で開店したのが
1985年、私が23歳のときでした。
商売ですから、良い時もあれでそうでない時もあったりで
それでも、毎日大好きな牛肉に囲まれて、楽しい日々を過ごしていました。
しかし、災いは突然やってきました。
肉屋の繁忙期は、年末年始、5月のGW、8月の連休と年に3回あります。
当時は、休みも少なく、労働時間も長いので、せめて社員旅行ぐらいは
豪勢にということで、2001年は、初の海外旅行、韓国でした。
2泊3日でソウルを満喫して、関西空港に降り立ち、携帯電話の電源を入れた途端に仕入れ業者の方や知人から着信があり、そこではじめてBSEのことを知らされました。
しかし、なんのことか事態が飲み込めず、それほどたいしたことはないだろうと
他人事のように思っていました。後に人生の大きな転機になるとは
このときは知る由もありませんでした。
それから間もなく、テレビでは日増しにBSE関連のニュースが目立ち始めたのですが、世間が騒ぐほど、当店には影響がなかったのでここでも他人事でした。
実際にこの年の年末は、昨年対比130%と好調で、なんの心配も不安もありませんでした。
新年を迎えた1月2日からの営業も絶好調でした。
テレビの番組も正月特番に切り替わり、BSEのことはすっかり忘れていました。
2月は、正月の余韻もなく落ち着いた感じの営業だったのですが
これは例年通りのことなので、春に向けての企画などを考える月として
それなりに忙しい日々を送っていました。
様子がおかしいと感じ始めたのは3月に入ってからでした。
このころから客数も売り上げも激減しだしたのです。
ここでようやく、BSEの影響ではないかと疑いはじめたのでした。
(つづく)
(株)サカエヤ 代表取締役 新保吉伸
ホームページ: http://www.omi-gyu.com/
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