2021年3月15日 さて、コクシジウムのお話の続きですが、せっかく駆虫を行ったなら、駆虫薬が効いているうちに敷料の交換と消毒をしましょう。 消毒薬というと、口蹄疫で一躍名を馳せた「ビルコンS」とかアンモニアも除去できる「グルタプラス」などが強力なイメージですが、残念ながらコクシジウムには効果的ではありません。コクシジウムの消毒には「オルソ剤(ゾール剤ともいいます)」というものが適しています。オルソクロロベンゼンとクレゾールの合剤で、白くて臭いやつです。 水洗したのち、オルソ剤でしっかり消毒し、できれば石灰乳で真っ白に塗りつぶしましょう。こうすれば、消毒後に生き残ったコクシジウムがいても、石灰の壁で塗り固められて身動きできなくなります。 抗生物質や駆虫剤の耐性化が問題になっていますが、「より強い抗生物質や駆虫剤を期待するよりも、他の方法を組み合わせて駆虫する」という方法の方が、速やかに実施できます。 次回は、これまた厄介なクリプトスポリジウムについてお話ししましょうね。 前の記事 原虫ってやっかいだよね | 次の記事 コロナについての思いつき |