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松本大策のコラム
倒牛法

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2021年1月4日

 年明け1回目のコラムは、牛さんを安全に倒す方法です。

 今ではシェパードでも獣医師が独り立ちしたら、伏見先生の忘れ形見の「捻転去勢」を牛さんを立たせたままで行いますが、訓練期間はせっかくのメスや結紮糸を使うチャンスですから、牛さんを倒して「観血法」で去勢します。

 「牛さんを倒す」といっても、通常の4ヶ月齢でも150kg位はありますし、ほかの処置で倒す場合は700kg以上の体重の牛さんもいます。こういう子を安全に倒すのも技術が必要です。安全とは、倒す人間もですが、倒れる牛さんも安全でなければなりません。

 この方法は、牛さんを保定するためのロープ1本、倒すためのロープ(4ひろ程度)1本、脚を固定するためのロープ(4ヶ月齢くらいまでは2ひろ、それ以上は3ひろはあった方が安全です)2本を用意します。
 あとは、文字で書くよりもビデオの方がわかりやすいと思いますので、載っけときます。ただ、この方法でもいきなり全力ではなく、きちんと「締める位置を締めてから」、引っ張るときはゆっくりと行いましょうね。

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