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笹崎直哉のコラム
ブースター効果

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2020年12月22日

 いよいよ年末に差し掛かってきました。10日後にはすでに年が明けているなんて、、、1年はあっという間ですね。そんな笹崎は残された時間、大掃除を頑張ろうと思います。普段できていない自宅の窓拭き、ベランダの掃除など少しずつ進めていこうと思います。頑張るぞ!!

 さて今回はワクチン接種に関して少しお話しようと思います。
 皆さんは「ブースター効果」って知っていますか?これは別名「追加免疫効果」と呼ばれています。これはワクチネーションをするうえでおさえておきたいキーワードです。

 私たちの体(動物も一緒ですが)は、外からウイルスや細菌などの抗原が侵入すると、それを攻撃して排除するために抗体を作ります。すると免疫の役割を担う細胞が1度侵入した抗原を覚えているため、再度記憶に残っている抗原が侵入したときはより強力な抗体を作って排除しようとします。

 よって、同じウイルスや細菌に再感染した場合には最初より免疫力が上がるため、感染しても発症しにくくなりますし、仮に発症しても症状が重篤化しません。この再感染時の免疫力の上昇をブースター効果と呼んでいます。

 実際に現場では同じワクチンを2~3週間もしくは1ヵ月間隔で2回接種することがあると思います。まさにブースター効果を狙っているのです。

 しかしワクチネーションで注意すべきことがあります。それは「ストレス」です。ストレスにより牛さん自身の免疫力を落ちている場合、ワクチンの効果も落ちてしまいます。なので飼養管理、群管理、さらには消毒などワクチネーション以外のところも注意していきましょう。

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