2020年12月9日 下痢の治療を行ううえでもうひとつポイントがあります。それはコクシジウムが下痢の原因であったとしても抗生剤を併用した方がよいということです。コクシジウムがびっしり糞便中にいるのであればサルファ剤などの薬剤でコクシ撲滅に向けた治療は必須です。しかし、それだけでは不十分なのです。 コクシジウム感染でボロボロの腸管環境 こうした理由から病原菌感染による二次的な健康被害を抑えるために抗生剤を併用する方が好ましいと考えています。なお、哺乳期の子牛であれば脅威となる病原性大腸菌に効果がある抗生剤を(テトラサイクリン系やキノロン系)、肥育牛は突然死をもたらすクロストリジウムに効果がある抗生剤(ペニシリンなどのβラクタム系)を選択することが多いですね。 前の記事 第312話「コクシがいた④~投薬以外の治療のポイント~」 | 次の記事 第314話「コクシがいた⑥~総括~」 |