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蓮沼浩のコラム
第644話:消費あれこれ

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2020年11月26日

 もうそろそろ11月も終わり、12月に突入です。例年のことですが、ここからの時間の進み方がはやい!!あっという間に年を越します。

 新型コロナウイルスの影響により、日本の経済は非常に大きな影響を受けています。そのために日本人の消費行動に大きな変化がみられています。総務省統計局が発表した「2020年9月の消費行動に大きな影響がみられた品目」をみてみると、対前年同月実質増減率で、食事代、飲酒代はそれぞれ21.3%、54.6%減となっています。8月は33.4%、64.7%減だったので、依然として外食産業や居酒屋など本当に厳しい状況が続いていると思われます。その代わり、チューハイ・カクテルが20.2%増となっています。生成肉も16.9%増。パスタ、即席麺、冷凍調理食品はそれぞれ20.5%、16.9%、16.3%増となります。巣ごもり需要というものでしょうか。家でお酒を飲む人が増えていることは間違いなさそうですね。ファンデーション・口紅は6割近い落ち込みです。外出自粛とマスク装着の影響でしょうか。女性がお化粧をする頻度が落ちていることも間違いなさそうですね。鉄道・航空・パック旅行費・映画演劇等入場料はおそろしい数字が出ていますが、ここでは述べません。
  
 家計消費をみてみると、国民一人当たりの牛肉消費量は前年比で増えています。実質グラム数では2020年1月からのデータでは1月は92.8%でしたが、あとは9月まですべて前年よりも増加しています。緊急事態宣言が出ていた4月と5月はそれぞれ26.1%、28.8%増と非常に大きく牛肉の消費量が増えていました。

 しかし・・・・

 これは家計消費の話であって、あくまでも牛肉消費の一部でしかありません。農畜産振興機構のデータを見ると牛肉在庫の回転率が2020年5月から落ちてきていることがわかります。インバウンドが激減して外食が苦戦する中、やはり家計の食費だけでは牛肉の需要をカバーすることはとてもじゃないけど出来ていないようです。牛肉の国産品在庫も昨年の12月から9月まで前年比で10~20%増で大体推移して動いています。ちなみに今年の3月、4月、5月はそれぞれ前年比で22.7%、22.3%、31.7%増となっています。その代わり牛肉の輸入量は2020年7月から急激に低下しています。6月に対前年比で107.2%だったものが、7月、8月、9月とそれぞれ84.2%、88.1%、87.6%となっています。

 現在あらゆる政策が国家により行われています。厳しいところもありますが、いろいろな面で効果がでているところもあります。今後も自分なりにいろいろと注視していきたいと思っています。

今週の動画 「Useful items Part 2  便利なアイテム(その2)」

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