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笹崎直哉のコラム
目標設定とそこに向かって その4

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2020年9月1日

 少しずつ日が短くなり、涼しくなってきました。気候は秋に向かって準備というところでしょうか。 台風が流行る季節なので鹿児島県民の私はまだまだ油断は禁物です。

 さて前回の続きにはいります。いよいよ獣医さんにGとJ牛の診察をしてもらいました。
 G牛は左右の卵巣に黄体がなく、なんと30mm大の卵胞が見つかり、卵胞嚢腫と診断されました。子宮の運動性も弱く、膣鏡検査では子宮頸管と膣壁に膿が付着していて、子宮内膜炎も併発していると言われてしまいました。確かに検査後、取り出した膣鏡に膿が付いていました。

 さてG牛はどう治療していきましょう…。

 一方でJ牛は「問題なく主席卵胞も黄体もあるが、黄体のサイズが10mm大で小さい。」と言われました。明瞭な発情がくるためには十分なサイズの黄体が必要になってきます。さらに「尾枕があって過肥傾向だ。ボディコンディションスコアが高い。」と指摘されました。どんどん問題点が発覚し大変になってきましたが、J牛もどう対応していきましょう。無事受胎したら妊娠維持期に入るので、その期間は配合飼料を慎重に減量してダイエットに励もうと考えます。まずは授精を行うことが第一です。

 ここで血液検査の結果がきました。今回は受胎が確定していない5頭を検査してもらいました。検査項目はAST(GOT)、γGTP、T-cho、BUN、Ca、ビタミンA、βカロテンの7つです。

 獣医さんには比較的数値が高いものを赤、低いものを青でマーカーしていると言われました。いざ結果を眺めると青マーカーが多いことに気づきました。

 次回は血液検査結果についてお話していきます。

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