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笹崎直哉のコラム
人工哺育で大事なこと

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2020年8月4日

 梅雨が明けて、暑くなってきました。昼間になると気温が35℃まで上昇することがあります。牛さんも暑くて大変ですが、農家さんで保冷剤をタオルでくるみ首や足に巻き、ミネラルウォーターを常備している方がいましたが、私も暑さに弱いので夏本番向けてしっかりと対策しないといけません。

 さて今回のテーマは人工哺育で気をつけてほしいことです。といってもミルクの温度、濃度など重要なことは沢山ありますが、今回は「乳首の状態」について話そうと思います。乳首をバケツあるいはボトルに装着するときで構いませんので

 ・乳首先端の穴が大きくなっていないか
 ・劣化して傷がついていないか

 この2つを確認することをお勧めします。なぜそんなに重要なのかというと先端の乳頭口が拡大してしまうと牛さんがミルクを誤飲してしまい誤嚥性肺炎を招いてしまうことがあるからです。「最近飲み終わるのが早くなったな」とか「飲みながら咳をすることがあるな」という場合は乳首に問題がある可能性があるのでその都度確認してみてください。

 このように劣化が進んで側面に傷がつくと、そこからミルクが漏れることも考えられるので、直射日光を避けたり定期的に交換する等の対策をしていきましょう。もちろん哺乳後の乳首の洗浄と消毒は念入りに行ってくださいね。

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