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一方、人口哺乳の場合はほぼ全てと言っていいほど、原因は人によるものです。1)ミルクの温度が低い、2)希釈倍率が正しくない、3)哺乳瓶や哺乳バケツの角度が悪い、などが挙げられます。ミルクの温度が低かったり哺乳瓶やバケツの角度が悪い時には、ミルクを第四胃に送るための“第二胃溝反射”が正しく起こらずに、ミルクが第一胃に入ってしまって、第一胃の微生物によって腐敗発酵してしまいます。ミルクの希釈倍率が正しくないと腸管の粘膜面との間に浸透圧差が出来てしまい、うまくミルクを吸収できません。ミルクが薄いときは水分量が多く吸収不良性の下痢に、ミルクが濃いときは分泌性の下痢になる傾向がつよく見られます。 消毒や洗浄が不完全な場合は細菌が増殖して、以前にあげた感染性の下痢になる事があるのでこちらも注意です。 どの原因もミルクを作って飲ませる人の手によるものなので、意識して行えば改善しやすいと思います。
特にこの時期はミルクが冷えやすいです。大型農場では一度に大量に作って順々にあげていくと思うのですが、最初の方でミルクをあげるのに時間がかかってしまって、最後の方の子牛にあげるミルクの温度が下がってしまっていないか、と言う事には注意したいものです。
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