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蓮沼浩のコラム
第616話:やさしく、丁寧に

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2020年4月30日

 今年は家庭菜園に力が入っています。毎年悲惨な状態となり、惨憺たる結果になってばかりですが、今年こそはしっかり手をかけてうまくやりたいですね。

 肉用牛の獣医師をしていて、牛さんの前に立ちいつも思うことがあります。それは牛さんに対する「感謝」です。ふと考えます。牛さんがいてくれるおかげで、どれだけ多くの人に仕事があるのかということを。

 農家さんはもちろんのこと、エサ屋さん、運送会社さん、機械屋さん、スーパー、レストラン、食肉卸さん、獣医さん、ノコクズ屋さん、製薬メーカーさん、JAや共済組合等の団体職員さん、電気屋さんなどなど・・・・

 それこそ細かく見れば無数の職種の方々が牛さんにかかわっています。そして仕事をして生活をしています。特に田舎では農業の中でも畜産業は大きな割合をしめています。本当にありがたいことですね。

 小生には牛さんの治療しかできませんが、特に最近今まで以上に意識していることがあります。それは、とにかく牛さんをやさしく丁寧に扱うことです。いかにして怖がらせずに、痛がらせずに保定をして治療をするか。そ~~~と、やさしく丁寧にするように心がけています。往診先の農家さんからは「おいハス、冗談言うでねえ!!笑かす!!」と言われそうですが、注射も痛くないように、細心の注意を実は払っています。忙しくなったり、牛さんが言うことを聞かなかったりすると、どうしても行動が荒くなってしまいがち。しかしどんな時でも牛さんが「気が付いたら保定されていて、治療も終わっている」状態を目指して精進しています。「空気のような獣医師」が目指すところです。まだまだ道半ばですが。

 こんなご時世だからこそ、今まで以上に牛さんを大切にしたいですね!
 
 
今週の動画「 深部触診 Deep part palpation 」

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