(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
蓮沼浩のコラム
第615話:教えるということ

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2020年4月23日

 小生の作った料理が家族で意外と評価されています。本を読みながら作っているのですが、不思議でしょうがありません。基本に忠実につくっているからよいのかもしれません。結構楽しいので、これからもぼちぼちやっていこうと思っています。
 
 
 新人獣医さんの研修では、基本的に二人で診療に回り、いろいろなことを教えていきます。シェパードでも新しく江頭先生がこられたので、小生を含めて各スタッフが一生懸命に様々な技術を伝えていきます。人に教えるという行為は非常に重要になります。それは、教えるスタッフが実は勉強になるからです。しっかりとすべてを理解していないと、きちんと教えることはできません。

 「なぜ、この注射を使うのか?」
 「なぜ、このように動くのか?」
 「どうしてそのように診断したのか?」
 「どうしてそのような量の薬をつかったのか?」

 などなど、ありとあらゆる点についてしっかりと説明できなければいけません。普段は何気なく診療してしまうことがあるかもしれません。しかし、人に伝えるにはしっかりと自分が行っていることの根拠を示すことが非常に重要です。難しい面もあるかもしれませんが、教える獣医さんも教わる獣医さんも農家さんもみんなが納得も得心もできる診療を心掛けなくてはいけません。
もちろん診断がつかない事もあります。でもしっかりと診察し、検査し、その時点で考えられるベストの判断を、根拠を持って説明できるように意識して取り組むことで、必ず全員がレベルアップできると思っています。もちろん小生もまだまだ修行中の身です。難しいことがたくさんあります。精進したいと思います。

 牧場でも同じです。4月になって新しいスタッフが入ってきている牧場もあると思います。先輩スタッフは是非とも今自分が行っている仕事をしっかりと新しいスタッフに伝えてください。「なぜそのような管理を行っているのか?」ということをとことん考えてみてはどうでしょうか。牛さんの飼養管理は非常に奥が深く、楽しいですよ~。
 
 
今週の動画「 倒臥縛定法 casting 」

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