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池田哲平のコラム
「牛の解剖79:肝臓(3) ~消化に果たす役割(1)~」

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2011年8月12日

 この様に、肝臓はお腹の中の一番頭に近い側にあって、回りには多くの臓器があります。肝臓は非常に大きな臓器の一つで、前回の図を見てもらえれば分かるとおり、お腹の中で一番頭側にあるとは言うものの上下・前後に大きく広がっていて、そのため多くの臓器と接することになります。そしてこの中で、前回は紹介しなかったのですが、肝臓と非常に関わりが深い臓器があります。
 それは十二指腸です。肝臓はお腹の中心付近にある十二指腸にも接しているのです。十二指腸は以前も紹介したとおり腸管がスタートする部位であり、もちろん消化吸収には欠かせない部位です。十二指腸以下での消化吸収において、肝臓は必要不可欠であり、非常に重要な役割を果たしているのです。その重要な役割というのは、「胆汁」の分泌です。(つづく)

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