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戸田克樹のコラム
第275話「膣検査と直腸検査の意義って何だろう③」

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2020年3月4日

地元の同級生と2年ぶりに集まりました。当時の先生の悪口に部活の思い出、仕事の話などなど。あったらいつも話題がつきず、気づけば3時間が経過し店員さんにお会計を催促されてしまいました。喉もガラガラで、そんなにしゃべったんだなーという驚き。いや~友達っていいですね。
 
 
膣検査で分かることその②:発情確認はおまかせあれ!
「発情っぽいよ」という連絡を受けて、発情期かどうかを確認する機会は農家さんでも多いと思います。このときも活躍するのが膣鏡です。このときに見るポイントは3つです。
①子宮頸管の開き具合
②子宮頸管の充血具合
③膣内の発情粘液の貯留具合と粘調度

やはり直接「見る」ことができるのは非常に助かります。この作業は授精師さんもルーティンとして行う作業になります。

さらに欲をいえば、「それ以外のサイン」を確認することで良質な発情がどうかを調べることができます。
ポイント①乗駕されている

ポイント②外陰部のシワがない

ポイント③粘液は透明でやわらかい

さらにさらに欲をいえば、直腸検査の際に子宮の触診も行ってみましょう。子宮をなでるように触ったときに発情期特有の子宮収縮があるかどうかもポイントになるので、発情確認は膣検査だけでなく直腸検査も併用すると鬼に金棒です。

頸管が少し開いていて、赤みがあり、透明でさらさらとした粘液がたまっている。
さらに卵巣にはポコッと顔をだしたおよそ12~24mmほどの主席卵胞があって、子宮を触ると少しコリコリと硬くなる感じもある。そんなときは完璧な発情です。

そんな発情兆候が確認できたら、牛さんをヨシヨシしてあげるとともに、素晴らしい発情兆候を発現できるような状態に管理できている農家さん自身もヨシヨシ、とにんまりしましょう!

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