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盲腸を含めて、腸管というのは栄養の吸収と水や電解質(ナトリウム、カリウム、塩素、重炭酸などのイオン)の吸収と分泌を行うのが大きな役割です。腸管のそれぞれの部位で吸収・分泌に特徴が見られますが、機能が重なっているものや他の部位で補われるものも多いです。その中で、ある教科書には各部位での吸収の特徴の一覧に盲腸が書かれていないんです!これはどういうことでしょうか?腸管の大事な役割を担う一つではないのか?ヒトだけでなくウシでも盲腸はなくてもいいものなのでしょうか? 前回のコラムでも書いたとおり、盲腸という部位はガスが溜まりやすい部位であり、吸収不全または分泌過剰になった水分も非常にたまりやすくなっています。 シェパードでは以前、盲腸拡張による激しい疝痛を繰り返していた肥育牛の盲腸を摘出する手術を行ったことがあります。術後も経過良好で、一年以上の肥育期間を終えて無事出荷となりました。結果はA4で畜主の方も非常に喜んでいました。
ウシの盲腸って、なくてもいいんでしょうか? |