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笹崎直哉のコラム
症例紹介~膝瘤~その4

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2020年2月25日

 最近は少しでも普段の生活に野菜を取り入れるように意識しています。生ですぐに食べられる野菜を探していたら、期間限定のサラダ玉ねぎ(サラタマ)に出会いました。普通の玉ねぎに比べてみずみずしく、生でも辛くないのでハマっています。十分な甘みも兼ね備えているサラダ玉ねぎ、皆様の食卓に並べてみてはいかがですか。

 さて最後は術後管理について取り上げていきます。いざ皮膚縫合が終わり「手術完了!術衣を脱ごうか!」と思いきや、まだまだストーリーは続きます。患部の保護と感染予防をしなければなりません。ここで少し牛さんの立ち座りをイメージしてみましょう。いったん前膝に体重を預けますよね。患部はまさに前膝なので、そういった外部の衝撃から守らなければなりませんし、汚染の原因になる敷料、糞尿の混入を防ぐ必要があります。そんなときには包帯を使いましょう。今回は2種類の包帯を選択しました。

①非伸縮性包帯
・・・伸び縮みがないタイプです。患部に負担をかけずに固定ができる点が特徴です。難点は巻きにくさとほどけやすさ。巻き方や留め方にはある程度のコツが求められます。

②伸縮性包帯
・・・巻きやすく、適度に収縮するためズレにくいです。関節部や患部周辺の保護にはもってこいです。また傷口にあてたガーゼを固定するときなどにも使われます。クッション性があるのも特徴です。

 今回は①、②の順で巻いていきました。振り返ってみると①と②をセットで使うことが多い気がします。強く締め付けると血流を阻害するので、転がすような意識で巻いていきます。そして巻き始めと終わりの留めを忘れずに行います。今回はテープで留めました。その際は結び目が患部に当たらないよう意識します。

 あとは抗生物質を5日間投与し、術後10日~14日で抜糸と包帯除去を実施します。そのときは患部の状態を精査し、まだ患部の保護が必要ならもう一度包帯を巻いていきます。

 以上をもちまして膝瘤コラム終了とさせて頂きます~。

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