2020年2月19日 先日、大学の先生と話す機会があり、その中で「最近はエコーがかなり一般的になったせいか、直腸検査で直接卵巣や子宮を触ったり、膣検査をする先生が少なくなった気がする」という話題が上がりました。 確かに、弊社でもエコーは1人1台あります。農場に1台置いてあるところもあります。犬や猫など、コンパニオンアニマルの臨床現場では超音波検査はさほど珍しくない検査です。それにはまだまだ及びませんが、産業動物の臨床現場でもエコーは身近な存在になってきています。 牛の世界では妊娠鑑定や卵巣・子宮の状態チェックを行う際にエコーを使用する機会が多いのではないでしょうか。エコーのメリットはなんといっても臓器の可視化です。妊娠鑑定にしろ、繁殖障害などの疾病にしろ、画像を見れば一目瞭然です。画像を見ることで農家さんへの説明が行いやすく、理解度も一気に高まります。 ただ、エコーだけでいい!とは言い切れません。昔ながらの膣検査や直腸検査で卵巣や子宮を触診することも大切です。それぞれのメリットを活かし、どちらもできますよ!という状態にしておくのがより良いのではないでしょうか。 今回から、昔ながらの膣検査や直腸検査のメリット、デメリットを紹介してみようと思います。 つづく 前の記事 第272話「牛の目薬③」 | 次の記事 第274話「膣検査と直腸検査の意義って何だろう②」 |