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笹崎直哉のコラム
分娩後~発情回帰まで その2

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2020年1月7日

 皆さん、新年あけましておめでとうございます。
 今年も元旦から診療してきましたが、天気も良く、快晴で清々しい気持ちで仕事することができました。せっかくだったので、牛さんと記念撮影もしてきました(笑)。

 今年は新年の抱負でも発表しましたが、未来に向かって、コツコツと階段を登っていくように取り組くんでいくことが目標です。どうぞよろしくお願いします。
 
 
 さて前回は分娩後の発情回帰のお話をしましたが、今回は「分娩後の卵巣や子宮ってどうなってるの?」をテーマにお話しようと思います。

 まず、子宮について考えてみます。分娩直後の子宮は胎子を包んでいたため、サイズが大きいのですが、オキシトシンやPGF2αといったホルモンの作用を受け子宮収縮運動がはじまり、徐々に子宮のサイズが元通りになっていきます。また胎盤の排出は分娩後6時間以内に終了し、その後は残留した胎水、胎盤の脱落組織や出血物が混入した液状物(悪露といいます)がしばらく排出されます。分娩後25日以降になれば子宮組織の修復が完了し、子宮内環境が清浄化されます。なので「初回発情が遅いな~」とお悩みの方は、子宮の回復が遅れている可能性も考えられるため分娩後30日~40日を目安に1度直腸検査や膣鏡検査を実施して、子宮が回復しているかどうか確認してあげましょう。

つづく

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