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蓮沼浩のコラム
第595話:オーストラリア肉牛産業事情視察 その1

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2019年11月28日

 11月もおわりになります。今年もあとは12月を残すのみ。油断するとすぐに年が明けてしまうので、意識して毎日の時間を大事にしていきたいです。

 TPP11協定が昨年の2018年12月30日午前0時に発効しました。これによりアジア太平洋地域で人口5億人、GDP10兆ドル、貿易総額5兆ドルという巨大な「一つの経済圏」ができました。何がどうであれ、すでに始まっています。そう、始まっちゃっています。そして気が付いたら発効から2年目もあと少しで終わりそうな時期にきています。あっという間に3年目に突入です。

 貿易に関して今まで自分なりに色々と勉強したのですが、とにかくメチャクチャ難しい・・・。ありとあらゆる様々な要因があり、本当に頭がこんがらがって訳がわからなくなりそうです。数字やグラフを見ても全くイメージがつかめないのです。色々文章を読むことで、何となくわかったような気にはなるのですが・・・・・やはり本質がまったく掴めていない。あれだけの貿易協定を理解するということはちょっと小生には荷が重すぎます。

 そこで小生は肉牛のみに注目してすべてを判断するという手に出ました。しかし、これまた難しくて理解が進みません。やはり基本的に小生の頭はあまり良くないようです。ただ一つ言えることは、TPP11では日本にとってオーストラリアの牛肉がポイントになっていることだけはわかりました。日本で消費される牛肉の約60%は海外から輸入されてきたものです。そして、その輸入牛肉の中の約60%がオーストラリアからの輸入になります。これだけの量が入ってくるので、当然日本への影響はかなりあります。さらにはオーストラリアに多くの和牛がいるとの話を聞きます。和牛とアンガスの交雑種も沢山いると聞きます。和牛の生体を世界に輸出しているとも聞きます。異常気象で旱魃(かんばつ)がひどいとも聞きます。一体全体どのようになっているのか?

 実際に行ってみれば、少しはオーストラリアの肉牛事情について理解が深まるのではないか?今まで良くわかっていなかったことが少しはわかるのではないか?そのような気持ちから、会社に無理を言って今月オーストラリアの肉牛産業事情視察に行ってきました。これから小生の怪しげな英語と通訳さんを通して得た知見と、実際に見て、感じた事を小生なりの切り口で紹介してみようと思います!(つづく)

今週の動画
「オーストラリアのF1子牛(F1 cattles in Australia.)」

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