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笹崎直哉のコラム
現時点での栄養状態

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2019年11月26日

 皆様お疲れ様です。もうすぐ12月に突入しますね。今後気温もさらに下がり、特に子牛さんは寒冷ストレスで免疫能が下がりがちです。皆様は寒さに弱い子牛さんの部屋にヒーターを設置してあげたり、ネックウォーマーを巻いて首を温めてあげたり等いろいろな対策をしていると思いますが、栄養状態についてはいかがでしょうか。

 冬場は日常のエネルギー消耗が大きいので風邪や下痢をしたとき、治るのが遅くなったり、症状が悪化してしまうなどの危険性があります。たとえいつも元気な子牛さんであっても
「これから寒くなるけど、現時点の栄養状態って大丈夫なのかな?」
と不安になることもあるかと思います。そんなときは血液検査で数字を出してみてはいかがでしょう。

 総コレステロール値は栄養状態の指標となる上に、摂取したエサの量に依存して増加する傾向にあるので、ここ最近の食欲の状態もチェックできます。もし数値が低かった場合、対策としては脂肪酸カルシウムを飼料に添加してあげたり、哺乳期の子牛であればミルクを増やしてあげれば良いと思います。余裕があれば5頭ほど採血し、平均値を出してみるのも良いですね。

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