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伏見康生のコラム
NO.164:肥育牛の卒倒1 その1

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2011年12月14日

ガターンっ!

 と、背後から大きな音が響き、振り返ると肥育牛が倒れている。そのまま放っておくとすぐに立ち上がって何事もなかったようにしている。

・・・なんて光景は肥育農家さんではそう珍しくはないものと思います。自分が最初に見たときは「ぶっ倒れましたよ!!死んだんですかっっ!!!?」ってくらいびっくりしたものです。

 肥育牛の失神、卒倒は、明確なメカニズムは解明されていないようですが、肥育ステージの進んだ牛で見られることなどから、Ca欠乏症による強直性痙攣、ビタミンA欠乏症による神経障害、低アルブミン血症による脳浮腫などが原因とされています。
個人的にもノンビタの餌を与えていたり、ビタミンの補給を抑えて長く飼っている農家さんでの発生が多い気がします。

 先日、とある農家さんからあわてた様子で電話が。

「先生!!!牛が目の前で突然ぶっ倒れてな、死にそうや!!とにかく早くきてくれ!!」
「わかりました!すぐ行きますので。」

 倒れるのはよくあることですが、「死にそう」とは??とにかく現場へ走りました。

つ〜づ〜く〜

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