(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
蓮沼浩のコラム
第577話:BRDC病原体の検査について その3

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2019年7月25日

 ついに鹿児島が梅雨明け。一気に空が夏空になり暑さが厳しくなってきました。牛さんだけでなく、ヒト様も暑熱対策がこれから重要になりますね。
 
 
 今回シェパードで実施した農場は全部で4戸になります。頭数は全部で30頭です。その結果をまとめてみると、以下のようになります。


(↑クリック拡大)

 この結果を見ながら小生は思いました。少し数値は違うけれども、傾向は今までのデータと大きく変わらないな~~~。それにしても、M.disが100%ってすごいな~~~などと呑気に思っていました。そして、何気に見るとBVDⅠの発生あります。30頭中に2頭出ていました。割合にすると6.7%なり。この2頭は同じ農場から出ています。

 嗚呼、BVDⅠがでているね~~~~、そうか~~~BVDⅠね~~~~~

 あれ?? え?????

 えええええ~~~~~~~!!!!!!!

 こいは「抗体価」をはかっちょる訳じゃなかどね!!!!

 思いっきりウイルスが検出されとるやないけ~~!!!

 どげんなっとんのじゃ!!!

 緊急事態発生です。すぐさま農場に連絡して、問題の牛を隔離してもらいます。そしてBVDⅠが発生しているという事から、家畜保健衛生所さんにお願いして全頭検査の準備を進めます。最終的にはPI牛は最初の検査で引っかかったうちの1頭のみ。すぐに火消しができたので本当に良かったです。被害は最小限ですみました。家畜保健所の先生方、本当にありがとうございました。

 小生は今までBVDの危険性についてコラムでも散々警鐘を鳴らしていた(201話219話)のですが、思わぬ発生に意表をつかれました。まったくのノーマーク。改めてBVD検査の重要性を認識した次第です。次回はこのBVDの検査についてさらに突っ込んでお話ししますね~~~。

つづく

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