2019年7月3日 最後に紹介する薬はウルソです。 こちらの作用は胆汁の分泌をどんどん促す、という1点につきます。 また、ひとつ嬉しいことにこの胆汁酸は腸管から吸収されて門脈を経由してまた肝臓に戻っていきます。肝臓に戻ってもほとんど化学変化をうけないまま、また胆汁酸塩として胆のうから消化管へ出ていき、また門脈を通って肝臓へ…と、このサイクルを延々と続けていきます。この循環には特別に「腸肝循環」という名称がついています。 ウルソデオキシコール酸は添加剤だろうと、注射薬だろうと、一度からだの中に入ったらしばらくはグルグルと肝臓、胆のう、腸管の間をめぐり続けてくれるお薬なのでした。 前の記事 第240話「いろいろな肝臓の薬④~残りの成分は解毒に利用~」 | 次の記事 第242話「気分をアゲるもの」 |