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伏見康生のコラム
「NO.153 「SPAY 〜おなべちゃん4〜」」

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2011年9月14日

 枝重、肉質という出荷成績に関しては前回述べたように、「出荷成績が向上する可能性が示唆される」と言うものでした。

 SPAYによるもう一つの大きなメリットは、発情行動の抑制です。

 SPAYの効果について、肉質に関しては数値の比較になるので評価が難しいのですが、発情行動の抑制に関しては、「発情がある」、「ない」の二択ですので、より明確な評価が出ます。今回も試験結果はZENOAQの大久保先生よりお借りいたしました。
 表で示すように、SPAYを行った雌牛では全く発情行動が発現しなかったことがわかります。

 発情行動の抑制により、闘争によるアタリ、乗駕による運動器の事故等のリスクを減らすという経済的な面でのメリットがあるとともに、咆哮しなくなり近所に迷惑がかからないという人間側のストレス低減のメリットもあります。

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