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蓮沼浩のコラム
第572話:すぐ動くことの重要性

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2019年6月20日

 先日あった、ある農場での出来事。

 ここの農場ではここ最近産まれてくる子牛が生後7日以内に下痢をする確率が高くなっていました。診療所のスタッフの間でも、最近ちょっと下痢をする頻度が高いよね~と話していたので、今回の下痢が出たときに、検査をしました。もっと早く検査しろよという意見もごもっともですが、ちょっと検査まで時間がかかってしまいました。この点は、私も反省です。で、結果はロタウイルス陽性なり。牧場の方と、嗚呼、原因はロタだったね~~~と話しました。この調子だと今後も産まれてくる子牛が感染する可能性がありますよね~~~、という流れになります。すると、その牧場では「先生、どうしましょ?」とのご意見。すぐさま「まずは子牛のいた場所の環境消毒を徹底していきましょう。そして今まで母牛にワクチンを打っていないので、ワクチネーションも考えてもいいと思いますよ」と回答。

 ここからがポイントです。

 速攻ですべて取り組むのですよ。翌日までには消毒完了。ワクチンの投与計画もばっちり。すごい対応が早いです。このような姿を見ると、本当に獣医師として頭が下がります。やっぱり、牧場を良くしたいという気持ちがビンビン伝わってきます。実は多くの牧場では取り組んだ方がいいけど、取り組んでいないことが沢山あります。緊急性がないことに関してはどうしても後回しになり、結局やらない。そのような時、是非チャンスがあれば一歩踏み出してほしいですね。軽はずみに何でもポンポンやるのは確かに問題があるかもしれません。でも、何か心の琴線に引っかかるような事があった場合は、思い切ってトライすることは非常に重要ではないでしょうか。今回の農場でのフットワークの軽さをみて、小生もいろいろ反省しました。自分はすぐにいろいろ取り組んでいるかい?後回しにしていることが結構あるんじゃないかい?

 う~~~~ん、その通り。

 実は小生の机の上には、自分への戒めの為に「すぐにやる すぐに電話する」という紙を貼っています。どうせやるなら、絶対に早い方がいいと思います。まずは動く。非常に大事だと思います。

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