さて、もう一つの作戦は、業務用スポットクーラーの導入です。電話ボックスよりも2回りくらい小さいくらいの本体と、その頭部から伸びるぶっとい蛇腹のダクト。電源があれば、そのダクトからかなりの勢いで冷風が吹きだされます。
普通の人はこのクーラーの前を通過し「涼しいな」となる程度ですが、恥じらいも知らなかった高校生の頃の自分は大型スーパーマーケットでこれを見かけると超至近距離で冷風を全身にガンガンと浴び、清涼感を独り占めしていました。そういえば大学生のときも、このあいだも・・・
大変勢いが良く、30秒ほど浴びれば汗も完全に引いてしまうほどの冷却効果です。それでもなお至近距離浴び続け、1分を越えると皮膚がヒリヒリと痛み、2分くらいで骨が痛くなってきます(個人の感想です)。ちょっと強力すぎる気もしますが、なにせ相手は肥育牛です!!
さて、この業務用スポットクーラーが農場に導入されると・・・
「おい!!牛の体温がすごいあがって、呼吸も速くて危ないそうだ!!はやく来てくれ!!」
「(落ち着いた様子で)はい、すぐに向かいます。が、とりあえず例のクーラーに当てといてください。」
(以下前回と同文)
となるのではないでしょうかっ(笑)!
エネルギーの無駄を出さないためには可能な限り狭い密室でクーラーをつけるのが良いはずです。ワラ倉庫の一角に冷暗室を設け、スポットクーラーを設置して熱中症の牛を避難させるのが理想的です。
さて、牛を冷やすためのプール設置とクーラー室の建築という作戦。S畜産の社長を説得できれば皆さんに効果の報告ができるのですが、期待はせずに続報をお待ちください。あ、あと、熱中症対策などで川や池に牛を水浴びに連れて行ったことがある方がいましたらぜひ感想を教えてください。(おわり)