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松本大策のコラム
「子牛の目がかたっぽ小さい その1(マイコの疑い)」

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2006年11月15日


 マイコプラズマという病気があります。ばい菌の一種(マイコプラズマ・ボビスとかマイコプラズマ・ディスパーなど)が原因で肺炎などを起こす病気ですが、中耳炎を併発して耳から汚い汁を出したり、耳が垂れたりするので有名です。
 マイコプラズマは、こじらせると直りにくいし、効果のある抗生物質も限られている、大変やっかいな病気です。また、放置すると群全体に広がって収拾がつかなくなったり、神経症状を出して立てなくなってしまったりする場合もあるのです。
 どの病気にもいえることですが、できるだけ早く見つけてあげなくてはいけません。発熱して元気がなくなってから見つかったり、耳が垂れてきて初めて気がつく場合が多く、そのときはすでに肺炎がかなり進行していて、なかなか治りにくくなっていることもしばしばです。
 そういう事態を防ぐには、まず牛さんの食欲や元気に常に注意を払ってあげる必要があります。特にほ乳中の赤ちゃんや肥育の導入時など、免疫が低下する時期は気をつけてあげましょう。(つづく)
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