(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
伏見康生のコラム
「NO.129 「肉片よ・・・お前は何なんだ?」」

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2011年3月9日

 牛飼いさんと獣医師双方にとって悩ましいもの・・・それはなかなか治ってくれない牛の病気。どんな病気であっても長引いて苦戦を強いられると飼い主さんと牛さんが辛いのはもちろん、獣医師もいつも心をどんよりと雲が覆っているような晴れない気持ちが続きます。

 肺炎、肝炎、関節炎、外傷などなど、長引く病気は幾多とありますが、今回取り上げたいのは慢性腸炎さん。通称マンゲリさん。

「こん牛はいつも下痢すっど」
「市場で買ってきてから、硬いいウンチを見たことがない」
「先生、下痢をします」
「子牛コーナーが下痢だらけです」

 数日治療に通って良便〜軟便くらいに落ち着き、数日後再診に訪れ、飼い主さんと「止まってるでしょ〜(微笑)」などと話しながら牛に近づき、目の前で立ち上がった瞬間にお尻からからドパ〜ッ・・・なんてときは双方の心に負担が生じます。
 ・・・ま、心の負担はさておき、マンゲリの原因は感染によるもの、血統の問題、飼料の問題などさまざまですが、多くは中長期的には解決していきます(あるいは原因が分かってきます)。
 ところがそんなマンゲリさんのなかでもなかなか解決に至らないスペシャルに厄介なのがいらっしゃいます。それが今回お話ししたい肉片さんです!!

 あ、ちょっと長くなってきましたので本題なしのまま、つづく。

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