マンゲリをする牛の中にはまれに、ウンチに肉片が混じっている子がいます。それが肉片さんです。
肉片の大きさはおおよそ5mmくらいですが、明らかにウンチの成分とは異なるピンクの球形をしていますので目に付けば一目でそれと分かります。ウンチの表面にあって容易にみつけられることもありますが、ウンチの中にまぎれていることも多いのでほじほじ探してみるとでてくることもあります。量はそれほど多くなく一回のウンチに無いこともあれば、ぱらぱらと数個出てくることもあります。
そして、下痢をしている牛から肉片が見つかると、畜主さんにそっと打ち明けます・・・
「・・・この子は厄介です・・・」
「う〜ん・・・」
肉片さんは致命的な病気でもなく伝染性も今のところ確認されていないのですが、とにかく下痢の治りが悪いです。一般的な腸炎の治療をしていてもいつまでも流泥下痢が続きます。これは畜主、獣医とも相当こたえます。えんえん一年近く流泥下痢をしながらも仕上がり、出荷された子もいます(確かA4だったはず)。
とにかく肉い、いや憎いやつなのです。
(つづく)