2、発生が導入から3ヶ月くらいまでの牛に多い
この点に関してはこれまでの外耳炎も同様で、発生が集中するのがこの導入から3ヶ月くらいまでの時期です。ちょうど感冒の流行と重なっての発生が多いという印象です。ほとんどこの時期以外の発生は見られないといってもいいのですが、先週のコラムでも書きましたように、今回の外耳炎は3ヶ月齢の子牛で発生がありました。
3、外耳道から多量に白色膿が排出される
この白色膿の排出が何よりこれまでの外耳炎とは大きく異なる点です。これまでの外耳炎は飴色の漿液が外耳道より流れ出し、耳毛に絡んで乾き、耳介がカピカピとなります。その後、治療中に多少の膿が取れることもありますが、耳かきで取れる程度の少量です。ところが今回の外耳炎では、どっっぷりと膿が出てくることが多いです。たっぷり取っても翌日はまた溜まっているといった具合です。12、3ヶ月齢の牛の外耳道(鼓膜〜外耳孔)の容積はせいぜい5mlくらいまでと思いますが、あまりにも多くの膿が取れるので、鼓膜も突破して中耳にまで達しているのかな?と思ったりもします。
(つづく)