(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
伏見康生のコラム
「NO.124 「耳垂れ近況 〜その1〜」」

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2011年1月26日

「最近、耳垂れ治療牛が妙に多くない?」

 蓮沼先生がそう言い出したのは確か昨年の8月頃。
その時には「そういわれればそうかな…?」といった程度の印象でしたが、その後しばらくして私もその変化に気がつきました。

 現在シェパードではささやかながら、発生状況、症状、個体情報等のデータを集めていますが、明らかにこれまでとは比較にならない頭数の発生があります。

 また患畜が増えるにつれ、今回多発している耳垂れはこれまでとは違う点がいくつかあることがわかってきました。特徴を列挙してみますと、

1、今まで発生が見られなかった農場で発生している
2、発生が導入から3ヶ月くらいまでの牛に多い
3、外耳道から多量に白色膿が排出される
4、多くは外耳炎で中耳炎は少ない
5、軽症で予後がよい症例が多い

といったところです。

(つづく)

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