2019年2月18日 寒い日が続きますね。みなさんとこの牛さんたちはお元気ですか? ところで、年明けくらいから子牛から肥育に至るまで、さまざまなステージの牛さんで、血便やタール状便、眠るように死んでいる、などの相談が増えてきました。それぞれの症状をうかがうと、おそらくはクロストリジウム菌などによる「エンテロトキシン症」ではないかと思われます。子牛でしたら、最初は水のような白痢のこともありますが、これは最初はロタウイルスやコロナウイルスなどのウイルスで下痢が始まり、二次感染でクロストリジウムのようなバイ菌が悪さをしているのです。 このバイ菌は鳥が運ぶ事が多いので、血便などの症状をみせる牛さんが出たら、鳥の飛来が増えていないかも注意して見てください。 治療としては、アンピシリンを1日2回注射し、アースジェネターなどの生菌剤を普段より多めに与えます。弱るようでしたら輸血してみてください。 肥育牛の場合、ビタミンAが不足している農場では危険性が高くなり、死亡する牛さんも増えます。まだまだビタミンAの投与に抵抗のある方が多いと思いますが、僕が行った試験(ビタミンAと亜鉛(ビタミンコントロールは必要か?)その5)では、全く心配ないので、信じて投与してみて下さい。 もし信じられなくても、このご時世に一頭でも死んだときの機会損失を考えれば、ビタミン投与を選択するのが、経営的には至極当然の事だと思います。 前の記事 悪性伝染病の防疫 | 次の記事 は~るになれば… |