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伏見康生のコラム
「NO.105: 「無角和種のお話(3)」」

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2010年9月8日

 この無角和種の改良に用いられたアバディーン・アンガス種は、あまり大きくない体型といい、黒い毛といい、黒毛和種に似ています。たものがあります。そのため和牛の歴史コラムを始める前まで私は「アバディーン・アンガス種は黒毛和種の改良のベースになった牛なんじゃないのかな?」と、勝手な勘違いをしていました。実は黒毛和種にはアバディーン・アンガス種の血は入っていません(No.参照)。和牛のなかでアバディーン・アンガス種を改良に用いたのは無角和種だけです。

 写真の子牛くん達は「アンガス×黒毛和種」の通称アンクロくん達です。何も説明されずに見たり触れたりしているだけだと「わ〜い黒毛くんだ〜」てな感じで、ミックスであることに気がつきません(私は)。ちょっぴり黒毛和種の子牛よりも体毛の黒が濃いようです。

 黒毛和牛の改良には用いられなかったアバディーン・アンガス種。アンクロくんは何気ないようで実は、100年近い時を越えて実現した夢のコラボなんです(^-^)

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