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伏見康生のコラム
「NO.106: 「無角和種のお話(4)」」

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2010年9月15日

 さて、アバディーン・アンガス種はどのような牛なのでしょうか。名前はスコットランドの州、アバディーン州とアンガス州に由来します。歴史は古く、13世紀には既に飼養の記録があり、1820年に登録が開始されました。

 外観上は真っ黒な被毛と無角が特徴です。大きさは肉用種としては小型で、雄800kg雌550kgほどですが、早熟で飼料効率に優れ、肢が短く枝肉歩留まりは72%もあります。肉質は柔らかくジュシーであり、赤肉と脂肪交雑のバランスがよく、この牛の出現により牛肉料理は煮込み主体から、ステーキのような料理が広まることになったといわれます。

 欧米では「美味しい牛肉=アバディーン・アンガス」というほどの代表的な品種となっています。

写真は(社)全国肉用牛振興基金協会様サイトよりお借りしました。

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