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伏見康生のコラム
「NO.96: 「褐毛和種のお話(5)〜熊本系その3〜」」

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2010年6月30日

 大正12年には肥後牛の標準体型、登録規定、審査標準を作って改良に努めることになりましたが、当時、登録は一向に進まず改良に進展も殆ど見られませんでした。昭和8年、標準体型及び審査標準の両者を改正し、それ以来登録がよく発達普及して改良が大きく進展しました。
 (おさらいですが、黒毛和種は大正7年に鳥取県が全国に先駆けて標準体型を作り、大正9年に登録を開始しています。)

 こうして発展した熊本系褐毛和種。現在阿蘇郡一の宮にある熊本県立阿蘇清峰(旧阿蘇農高)高等学校には、前回紹介させていただいた肥後あか牛の改良の基礎となった名牛「ルデー号」の骨格が保存、展示されています(写真)。

 現在(平成19年)、熊本県で飼養されている褐毛和種肥育牛はおよそ2万1千頭(全国第一位)、黒毛和種肥育牛は6万2千頭(全国第八位)を飼養しています。褐毛和種は全国の60%強を占めています。

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