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伏見康生のコラム
「NO.79: 「改良和種」」

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2010年2月24日

※割り込みコラムを挟みましたので、3回前のコラムの続きとなります。ではどうぞ〜

 そのような中、大正元年姫路において開催された第6回中国六県連合畜産共進会で「改良和種」という名称が生まれました。

 雑種牛の失敗から生まれた「在来の和牛ではなくてはダメだ」という反動的な流れも落ち着いていき、「やはり古来の純粋和牛の如く小格晩成のものでは時世に合わないが、なお和牛は幾多の美点を持っている。雑種牛もまた既に評価を落としたとはいえ、なお骨格、早熟性等に美点を持っている。そこで従来の和牛を土台として、これに雑種牛の美点を取り入れて改良をして行こう。」という方針が今後の改良の目標として定められ、その改良の道程にあるという意味で改良和種という名称を用いることになりました。

 品種名としての改良和種はその後昭和19年8月まで用いられ褐毛、無角まで全ての和牛をこの名で呼ぶことになりました。

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