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伏見康生のコラム
「NO.52: I LOVE HARD!! 第14回 「子牛用ハッチ(12)」」

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2009年8月5日

(4)敷料と床材その7

床材総括
 排水性の点からは、金属メッシュ等の隙間の多い素材を用いた高床型が優れます。地面型では、土はぬかるみやすく、コンクリートは傾斜がある場合はよく排水されますが窪みがあると最悪です。地面型ではシラスや玉砂利を用いるとある程度排水を改善することができます。また、地面型では雨やウォーターカップからの水の流れ込みに注意が必要です。排水性の順位は優れたほうから、高床、コンクリート、土になります。
 保温性は子牛の体熱ロスを起こす経路から考えると、伝導熱の観点からは、単純に敷料なしのとき、土、コンクリート、高床(金属)の順に優れます。対流熱においても、腹部が直接冷風にさらされる可能性がある高床は劣るため、土=コンクリート、高床(金属)の順になります。ただ、一番子牛の耐熱ロスを起こす原因は濡れによる蒸発熱(気化熱)被毛に蓄えられた空気層の消失であるため、この点では排水性の良い高床が優れます。

次回は敷料総括。

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