治療6 中耳炎 其の二
(1)耳毛切り・清拭
まず、中耳炎と診断をつけたら、外耳炎と同様に耳毛を切り、清潔になるように耳の掃除をします。目的も外耳炎と同様で耳道の換気を促し、乾燥させ、清潔に保つことにあります。
(2)鼓膜穿刺・膿吸引
太い留置針の外套(内針は使いません。抜いておいてください)と注射ポンプを用意します。留置針はこれまでの経験上ゼノアックの動物用14G留置針(写真)が最適です。耳の穴から鼓膜に届く充分な長さがあるというのが一番の理由ですが、外套の硬さや太さなどの点も絶妙です!!注射ポンプは10mlあるいは20mlの規格のものが使いやすいです。
牛はしっかりと柵などに保定します。牛の大きさにもよりますが柵から顔を出させて固定するなどの方法もかなり有効です。(ロープを耳の下に通すようにしてがっちり強く固定すると、時に耳道がひしゃげてしまって鼓膜に刺せないこともあります。注意です。)やはり穿刺時にはかなり暴れますので、本当はセラクタールで寝かせるのが牛にとって一番安全だと思います。
いよいよ留置針を耳道に挿していきます・・・続く!!!!