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子牛は身のこなしがとても軽く、成牛以上に保定に苦労することも多いです。ロープで頭絡をつくり柵に結んでいても、そこを支点にどたばたどたばた・・・ 駆血をしようと首に手を触れても首をねじねじねじりまくり・・・ 挙句にひっくり返るのも得意技です(悲) そんな暴れん坊の静脈になんとか針を差し込んだとしても、注射が終わるまでおとなしくしているような奇特な子牛にはなかなかお目にかかれません。よって、子牛といえども静脈注射は成牛と違った意味で侮れません。そんなわけで、子牛の静脈注射では、飼い主さんが子牛の顔を持ちしっかりと自分の体に引き寄せて抑え、獣医師がしゃがんで駆血した頚静脈へ注射する、という状況も多いのではないでしょうか(もちろん一人で柵に鼻をつけて子牛へ静脈注射することも多いと思います)。このとき自分の顔は直立不動の飼い主さんの下腹部あたりに接近し、なんだか不思議な気持ちになります・・・それはいいとして・・・そこで、子牛の静脈注射や採血のときに用いることができる安定した保定方法、ならびにロープで捕まえて繋留することなく一人でできる保定方法(写真)を紹介させていただきたいと思います。このテクニックは三重県で開業されているヤマモト家畜診療所の山本淳一郎先生に学生時代に教えていただいたものです(先生、いつもこのテク使わせてもらっています。ありがとうございます!!)。 (具体的な方法は次回) |