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松本大策のコラム
質問箱から(その14)~繁殖・子牛へのトウモロコシサイレージ給与について~

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2018年1月29日

◎ご質問・ご相談コーナーへご投稿をいただいた質問と回答の内容をご紹介いたします。

ご相談内容
和牛繁殖牛や和牛子牛へのトウモロコシサイレージの給与を考えています。
注意すべき点をご教授願います。
カロリー過多が最大の課題と考えますが、飼料高騰のおり、トウモロコシサイレージ給与を希望する和牛繁殖経営が増えています。
よろしくお願いします。

回答
 トウモロコシのサイレージでは、ご指摘の通り和牛には若干カロリーが高い事が懸念されます。僕も指導先に使っていただいていますが、母牛の太り具合でイネ科牧草などと組み合わせて給与すると大変良い飼料です。ススキなども組み合わせの相手としてはよいですよ。

 一点だけ、サイレージ病としてしられるリステリア症にはご注意下さい。以前は旋回病として有名でした。最近サイレージの利用が減っていて見かけなくなってきていたのですが、ラップサイレージが流行り、サイレージの利用が増えてきたため、 隠れた病気として復活しています。
 最近のタイプの特徴は、早期流産。つまり、旋回病ではなく現場的には「種付きが悪い」という症状です。OTCという薬剤が著効しますから、そういう例が出たら獣医さんに相談するとよいでしょう。

 子牛では、若干タンパクを補わないといけない個体もいるかも知れません。今は高いのですがヘイキューブやルーサンがよいと思います。入手困難でしたら、原価は高いけれど総タンパク量で計算すると炒り大豆も安くつきますよ。

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