(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
ゲストのコラム
「食の在り方 (第九話)」

コラム一覧に戻る

2011年9月27日

〜 マイファーマーを探せ! 〜

 次のメッセージを読んでみて頂けますか。

 私たち(生産者)の作る「高い」国産食料を買って下さい。私たちと100年供給契約を結んで下さい。そうすれば、100年間あなた(消費者)だけでなく、あなたの子供たち、孫たちへの食料供給をお約束します。食料危機が来たとしても、あなた方には「優先的」に食料の供給をお約束します。だって、あなたは、私たちの作る、「高い」けど安全安心で美味しい食料を買ってくれ、そして何よりも食の不安感を和らげ、「後世の食を護る」という私たちと共通の理念を持っている同志なのですから。

 「自らの食は自らが生産(確保)する」という意識の高い消費者が今後は確実に増えてくるとの見方をしています。そして私たち夫婦は、こうした意識の高い、或いはそう志向されている消費者の方々のお手伝いをしたいとも考えています。とは言え、国産食料の価格が「高い」とお考えの読者の方々もまだまだ居られるかと。。この価格差については、これまでと違う視点から、子供たち・孫たちの将来の食、即ち「後世の食を護る」ための「保険料」、と考えてみるのは如何でしょうか?暮らしに不可欠な食べものの将来の安定調達のために「保険」をかけると捉えれば、もっと違った見方や捉え方が生まれてくるかもしれませんね!

 最近「マイファーマー」という言葉を聞くことが増えて来ました。かかりつけの医者のような、かかりつけの農家さん、という意味だそうです。「子供たちの未来の食料組合」を構想する上での一つの形態(事例)として、私たち夫婦は次のような取組みを検討しはじめています。

 消費者(おじいちゃん、おばあちゃん)に私たちの農場を「マイファーマー」登録。
 会費制(期間:5年、10年、15年・・・)。
 季節ごとに果樹を含めた旬の農産物・加工品が定期的に自宅と孫たち(指定先)に配送。
 「宿泊クーポン」で孫たち(子供たち)と農家民泊。
 教育ファームとしての位置付けから、希望者には孫たち(子供たち)だけを先に農場に派遣、しばし農家暮らしを体験。数日後保護者が来訪。一回り大きく成長した孫たち(子供たち)。

 私たち夫婦は、自分たちが消費者の立場であったその当時に温めてきた考え方や視点を参考にしながら、消費者・生産者双方にとっての、「社会の宝」とも言える、子供たち、孫たちの笑顔の溢れる農場作りをしたいと考えています。
(つづく)

 木原 茂明

|