2017年11月1日 デキサが夢の薬でありながら、何か危険な香りも漂わせているのにはきちんとした理由があります。 まずひとつめは、「とにかく炎症を消してしまえるそのパワー」に原因があります。 打撲であればきちんと炎症をおさえてあげて、それ以上患部のダメージが大きくならないようにしなければなりませんから使用は推奨されます。アレルギー反応もすぐに抑えてあげる必要がありますから、こちらも同様です。ペニシリン投与によるアレルギー反応でもすぐにデキサで症状を緩和させ、2度とペニシリンを使わないという対応が必要です。 デキサメサゾンの使用が問題になるのは感染症の場合です。 病原体が体内に侵入し、異常な速度で増殖を始めると細胞に侵入したり、毒素をばらまいて細胞を傷つけたりします。ダメージを受けた細胞から「助けてー!」と発生されたシグナルで体内にいる免疫細胞が反応し始め、発熱したり頭痛がしたりといった炎症反応が始まります。アラキドン酸カスケードもいたるところで起こっているわけです。 朝はぐったりして見るからに辛そうにしていたのに、デキサを投与したら昼過ぎには元気になってくれた。よかったよかった。 |