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第142話「困ったときのリカバリー Episode ⑨-その他-」 |
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2017年6月28日
梅雨ですね。
さて!
ビタミンB群について書き続けてきましたが、ここでリカバリーMの成分表を見てみるとこんな成分も含まれています。
それがこちら
ビタミンイーとタウリンです。
それ以外のビタミンB群とどのような効能の違いがあるのでしょうか。
ビタミンイーはみなさんご存知「抗酸化作用」をもっている「脂溶性ビタミン」です。
リカバリーMが肺炎牛のアフターケアに使われることは以前お伝えしました。
肺炎を患ってしまった牛さんの体の中では酸化物質である活性酸素がどんどん作られてしまっています(松本コラム2007年2月1日参照)。活性酸素で体中の細胞がボロボロになってしまっては困りますよね。というわけで、活性酸素に対抗するためのビタミンイー(抗酸化剤)が含まれているのであります。
もうひとつはアミノ酸の1種であるタウリン。
発見されたのは牛の胆汁から!ということで、ラテン語で雄牛を意味する”Taurus”が名前の由来だとか。へえ~!
こちらは肝機能のサポートが主な仕事。傷ついた肝細胞の再生を助けたり、胆汁酸の分泌を促進することで解毒機能をサポートしたりしてくれます。
リカバリーMに含まれている成分はほとんどが「代謝」に関わるものばかり、というわけですね。
重症の肝機能障害の場合、治療が長期に渡ってしまうこともあります。また、肝臓の数値は上がっているけど臨床的な症状はまだ出ていない場合もあります。
診療費を抑えながら、なおかつ症状も改善できるこのリカバリーMには、最近結構な頻度で助けられているわけであります。ありがたや、ありがたや。
おしまい。
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