〜 南山自体のブランド力という壁 〜
名の知られていないマイナーな和牛、短角牛を売りにはしたものの、それこそマイナーな、うさん臭さが残る焼肉屋の南山には、さっぱりブランド力がないため、せっかくの放牧の和牛を導入しても、それが南山の集客につながることはありませんでした。 かなりの資金を投じてパンフレットや重箱の用意をして開発した短角牛のギフトは、500限定!なんて勢いで売り出してみたものの、3000件出したDMに反応はゼロ! 南山ごときが、どんなに魅力的なパンフレットを作っても、売る側にブランド力がないと商品は全く売れないのです。ギフト用の短角牛を仕入れることに奔走はしたものの、なんとも情けない、短角牛に対しても申し訳ない結果になりました。 このピンチを助けてくださったのが、南山に短角牛を掘り下げ、ギフトにも挑戦するよう助言してくださったモクモク手づくりファームの吉田専務です。 吉田専務は、経済連時代は牛の獣医をなさっていて、元同僚の木村社長といっしょにモクモクを立ち上げられた創業者。「牛肉の調査研究事業」では、専門家委員としてすごい情報量で牛肉の世界を教えてくださった方です。 南山の短角牛ギフトが、見事に空振りだったため、吉田専務は、急遽モクモクの会員さんにファックスで短角牛販売の案内を出してくださいました。するとそこで200個ほどの注文が来たのですから、救われました。 無名に近い短角牛が、たったファックス1枚で簡単に売れる…。モクモクさんのお客様(会員さん)との信頼関係・信用力のすごさを目の当たりにし、南山のブランド力のなさを痛感させられる結果となりました。 (※パンフレットの拡大はこちらからご覧ください。)
つづく (焼肉料理屋南山 店主 楠本貞愛 記) |