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ゲストのコラム
「舞子ぷらずま☆—牧場の嫁DAYS— 第4回」

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2009年7月14日

[マイスクリーム:仲間を探して<1>]

先日は「全国畜産縦断いきいきネットワークH21全国女性大会」が開催され、こちらの掲示板も盛り上がっていましたね。パワーがパソコン画面から溢れてくるような活況を、興味深く拝見しました。
「ドラクエ9」も発売された折から、私も今「仲間」を求めて旅の真っ最中。というのも、アイスクリーム作りのちょっとした相談をできる相手がいない…というのが、嫁舞子の数年来の悩みでした。パティシエさんは製菓学校を出ている方がほとんどで、同期がいたりと横のつながりがあるものなのですが、マシンメーカーの講習を受ければ、一応誰でも作れるようにはなるアイスクリームの場合、そういうつながりを持つ機会がない。レシピどおりに調合してマシンに入れれば、おいしいアイスクリームのできあがり☆…なのですが、作っているうちに出てくる「もうちょっと〜だったらもっとおいしいのに」の数々、もうちょっとフンワリと、もうちょっと牧場らしいミルキーさを、もうちょっとイチゴの酸味を…。それらを合理的に改善する方法を模索するのは、ひとりぼっちのビギナーには険しい道です。その他、近隣から持ちかけられるコラボが、これまた手強い。紀州備長炭をはじめ、バラ、焼き芋、桃、醤油etc、地元の逸品が持ち込まれ、「うちの自慢の品をアイスクリームにしてみたいんです(・∀・)!」とな。昨今、色々珍しいご当地アイスが出てきている影響だとは思いますが、いかんせんこちらも半素人、変り種に手を出すというのはかなり高いハードルです。引き受けたものの「とりあえず持ってきたらアイスクリームになると思うな」と逆ギレしたくなることも。珍しいものを商品化できると、やはり喜ばれて嬉しいですけどね。
新商品や改善点は、とりあえず試作するのが一番早くて確実な方法なのですが、なにせアイスクリームマシンの稼動単位が最少でも3リットルあるので、ビギナーの勘で適当に試作を重ねるというのは、あまりにもコストと材料がもったいない。家族や知り合いに試作品を試食してもらうのも、ある程度のレベルまで達していないことには、嫌がらせ以外の何物でもないわけで、冷凍庫が試作品で埋まり、アイスを持って家族のところへ行くとビクッと警戒されたりする頃になると、キレるを通り越して心が折れそう( ;∀;)。
ちょっと相談できる先輩仲間がいたらなぁ…と思いつつも、諸般の事情で行動を起こすには至らなかった私。でも今年、ついにジェラートのプロの集まりへの参加&二次会の飲み会まで参戦して名刺を配りまくり、仲間を探す旅への一歩を踏み出しました。その決心の背景には、ここ数年の主人の姿があったのですが、それは来週に。

(つづく)
著:黒沢牧場 上芝舞子

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