(有)シェパード[中央家畜診療所]がおくる松本大策のサイト
椎葉絢香のコラム
消毒の意識を変えよう!!①(成功例をもとに)

コラム一覧に戻る

2017年3月31日

 いろいろな本を見ても、いろいろな説明会を聞きに行っても…、『しっかりと消毒をしましょう!』と言われ続けていますよね。(/・ω・)/

 消毒の分野においても、農家さんが“やりたいと思っている消毒”があっても、“今やることができる消毒”は、頭では考えていてもなかなか実行に移すことが難しい現実があります。(´・・`)

 私達獣医師も『この消毒薬が効果的ですよ。消毒薬は〇〇で△△して消毒してくださいね~』と農家さんに伝えることがありますが、実際は大変だよな…と思うことがよくあります。<(_ _)>

 今からご紹介する農家さんもこのような状況でした。

 しかし、この農家さんはあることがきっかけで、消毒方法を今までと変更し、悩んでいた牛の病気が信じられないくらい減りました。今回私も、消毒ってすごいな!と改めて実感しましたので、この成功例を紹介するとともに、消毒薬について分かりやすくまとめていこうと思います!!ヾ(≧▽≦)ノ

☆★☆★成功例の農家さんの紹介☆★☆★
・和牛の繁殖農家さん。
・子牛が産まれると1週間親づけ、その後ハッチへ。
・最近、生後2日で水下痢
・下痢になった時点でハッチへ移動するも衰弱、死亡する子牛も数頭。
・テトラストリップスでクリプトスポリジウム陽性
※テトラストリップス…便中のウイルス(ロタ・コロナ)と細菌(大腸菌・クリプトスポリジウム)を検出する検査。

 ご存知の方も多いと思いますが、クリプトスポリジウムは抗生剤が効きません。親牛はクリプトスポリジウムに対しての免疫を持っていますが、免疫が充分でない子牛はすぐに感染し衰弱してしまう恐ろしい病気です。この病気は珍しい病気ではなく、下痢がなかなか止まらない農家さんでは結構な頻度で起こっています。治療しても止まりが悪い農家さんは、一度テトラストリップスで検査するといいかもしれません。(; ・`д・´) ………つづく(´▽`*)

|